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35歳からのAKB

気がつけば、35歳。よく遊んでいた友達は転勤や結婚で疎遠になり、一人の時間が増えて行きました。 その時間の一部を埋めてくれたAKB48。彼女たちについて、いろいろ考えてみたい。

はじめての握手会

握手会日記
 
大きな仕事が終わった翌週。それまで2週間ほど夜も週末も仕事に追われ、AKBから離れていた。
いつもこんなだったらいいのにと思うような穏やかさ。でも、少し退屈な日々。
 
その週の金曜日。何気なく、握手会のスケジュールを見たら、翌日翌々日に握手会の予定。
今回の握手会はCDショップで売ってる初回限定盤に入っている参加券で大丈夫とのこと。
当日の予定を見てみると、新幹線の初便、最終便でいけそう。
でも、なんか恥ずかしいなあ。一人で行って浮かないかなあ。
今まで何度となく繰り返してくきた葛藤。
でも、今回は行く力が勝った。
 
会社を定時で上がり、CDショップに向かう。
AKBの棚を発見。あった!対象の3曲、初回限定盤であることを間違えないように1枚づつ選ぶ。
しかし、問題が。。そんなに大きくない店舗に、若い女の子の店員が4人。
は・恥ずかしい。。こんなところまで試練が立ちふさがるとは!
店員が他のお客さんにかかっている隙を待ち、レジへ。
特典があるらしく、それを一生懸命探してくれているが、内心は、いらないから、早く袋に入れてくれ!と思う。
外に出ると、もう30分経っていた。どっと疲れて家路に着いた。。
 
 
翌朝、財布に入れたイベント参加券を確認して家を出た。周りはまだ真っ暗。
昨夜は何度も目が覚めた。緊張しているんだろうか?
 
新幹線に乗ると、期待とともに不安がこみ上げてくる。
何を話そうか?ちゃんと話せるのか?一人で行って浮かないか?
 
いろいろ乗り換えて会場最寄りの駅に到着。
駅前のちょっと広いスペースには、多くの人がグループで集まっていた。
やっぱり、そうだよな。と、ちょっとテンションが下がる。
でも、年齢層にはばらつきがあり、少し安心。
 
入り口と思われる方に歩いていく。
すでに長い列。早めに来てよかった。
前には20歳前後の6人グループ。
でも、横と後ろは一人だったので、ちょっと安心。
後から声で、「人、少な!」「今日はSKEとNMBもやってるしな」という声が聞こえてきた。
へーそうなんだ。でも、少ない方がすごしやすくて良さそう。
 
グループ内で話してる人、携帯電話をいじってる人、本を読んでる人、みんな思い思いに時間をつぶしている。
おれも暇だったので、来ている人の年代平均を調べてみた。
並んでる順に10人づつ10グループ、見た目で年齢をつけて平均してみた。
結果は35。なーんだ、普通じゃん。
 
開場時間30分前くらいに、列をつめるようアナウンスが入る。
若干、周囲がざわめく。
 
そして、いよいよ開場。少しづつ列が前に進んでいく。
受付では荷物検査、金属検査が行われている。本格的だ。
からの、イベント参加券とチケットの交換。アリーナ。これはいい席なのだろうか?
それにしても、スタッフの女の子のルックスレベルが異常に高いのはなんでなんだろう?
 
席はアリーナのはしっこ。
両隣りは一人。周りに大グループはいない。またちょっと安心。
そういえば、ライブ自体、10年ぶりだ。
 
モニターの映像が切り替わり、今日参加しているメンバーの紹介が流れる。
各所からメンバーの名前を呼ぶ声が聞こえる。
 
ついに開演。
横山総監督の司会でスタート。すごい歓声。そうか、地元近いもんな。
みんなトークが上手い。
ライブが始まる。
AKBのダンスはお遊戯だ、なんて言われてるのを聞いたことがあったけど、自分はかっこいいって思った。
 
メンバーがアリーナの通路に降りてくる。
画面越しによく見ているメンバーが目の前にいる不思議。
月並みだけど、画面越しで見るより顔が小さくて細い。
その中で、誰よりも観客の近くに来ていたのは込山榛香。満面の笑顔で手を差し出すファンとハイタッチをしていく。
これはうれしい。この接近戦の強さよ。
 
メンバーが退出し、握手会の準備が始まる。
同時に、特設ステージにイジリー岡田が出てきて、ネ申テレビの企画が始まる。
ホームページに出ている握手会の概要を確認する。
全国握手会参加者の声を見てみると、1人数秒くらいの握手時間とのこと。
あいさつくらいしかできないな。
 
自分の行くレーンの準備ができた旨のアナウンスがかかり、そちらへ向かう。
さすがに長い列。
でも、どんどん進んでいく。はがされていく。
おお、あれがはがしか。初生はがし。
 
荷物を置いて手のチェックをされる。
鼓動が早くなる。
周りの雑音が遠のく。
握手する。相手の握る力が強くて、ハッとする。
「こんにちわ」なんとか言うが、目が見れない。
次に行こうとすると、一歩追いかけてくる。
目を上げると、彼女はまっすぐな視線で、「また来てくださいね」と言った。
不思議な目だった。
 
次の子は、まだ若くて、あんまり慣れてなくて、ちょっと安心する。
 
そして、最後。
「こんにちわ」なんとか言えた。ああ、この子だ。
ふんわりした柔らかい握り。「また来てね。」手を振ってくる。
 
席に戻って、しばし放心状態。つい、今のことなのに、目から入ってきた記憶がほとんどない。
手の感触と、声が色濃く残っている。
しばらく鼓動が落ち着かなかった。
心の声が聞こえたら、失笑間違いなしな勘違いなことばかり考えてしまう。

少し冷静になってきて、よく考えてみると、彼女たちは何年も週末の度に握手をしてきているプロ。
パターン別の対策もあるだろう。
そう思うと、あっさりノせられている自分に赤面するとともに、すごい子たちだなあという尊敬の念が湧いてくる。

特設ステージでは、企画が続いていた。
のぼるの司会を聞きながら握手の列を眺めると、早くも明暗が分かれていた。
あの、ほとんど人が来ないレーンの彼女たちは何を思っているのか?
悔しさや嫉妬や焦りが渦巻いているのか?
もう慣れてしまって何も感じないのか?
人気がなくても、所属事務所から、なんとかしがみつくように言われているのか?
いろいろ考えながら、見入ってしまった。

人気のレーンは列が途切れる気配がない。自分がさっき行ったレーンも。
同じ人が何回も並んでいるんだろう。
しかし、来場者の半分くらいは動かず、ネ申テレビの企画を見入っている。


2時間後、テレビの企画も終わり、個別の「まとめ出し」のスタート。
この言葉も今回初めて知った。
参加券をまとめて出して、その枚数分だけの時間、握手できるという仕組み。
1枚10秒として、10枚で100秒、握手できるというもの。

自分の残りは2枚。誰に行こうか、ずっと悩んでいた。
最初は、さっきのどちらかに行こうと思っていた。
しかし、衝撃があまりに大きく、もう1回行ったら、完全にもっていかれそうなので中止。

思案の結果、showroomで楽しませてもらった彼女にお礼に行こうと決めた。
「皆様、アリーナへお越しください。」というアナウンスで、客席にいた人たちが一斉に動き出す。
個人別の看板が掲げられ、希望のメンバーの列に並ぶよう促される。

並んでみると、20前後の若い男性が多い。
さすがヴィジュアル担当。

しばらくして、参加券の枚数チェックが始まる。
聞き耳をたてると、前の人は11枚、後ろの人は30枚だった。すご。
2枚ですみません。って感じになる。笑

相手を見ると、また緊張しちゃうので、左隣りに入るメンバーをガン見する。
改めて、いつもテレビで見てる子がこんなに近くにいると思うと変な感じ。
テレビでは男っぽくてマイペースな感じだけど、ファンの人と真剣に親身な感じで話してて意外だった。

自分の番が近づいてくる。
やっぱり緊張してきた。
2つ隣りにいる、さっき握手した子をガン見して紛らわそうとする。ファン、女性が多いなあ。

いよいよ自分の番。
スタッフに促されて前に行くと、画面越しで見るそのままの彼女がいた。
なんとか楽しませてもらったお礼を言うと、
「ありがとう、写真集予約してくれた?」
「う、うん、もちろん。期待してるね!」(おれ)
「ありがとう」

ごめんなさい、うそつきました。。まだ買ってません。。
必ず買うので許してくださいm(_ _)m


会場を出ると、辺りはすっかり暗くなっていた。
新幹線まで、まだ時間があったので、焼き鳥で一杯やって、ラーメンを食べて時間をつぶす。
 

新幹線の中、ツイッターアカウントを作って、さっき近くで見たメンバーたちをフォローする。
今日の感想ツイートが続々と入る。
彼女たちは明日もあるので、ここに泊まるらしい。
せっかくなら、泊まりにして明日も行けばよかったかなと思うが、来週は忙しそうだしな、とも思う。

気がつくと眠ってしまっていて、最寄駅の近くまで来ていた。
ふいに、さっきの感覚が蘇ってくる。
あー、楽しかった!