「未来は今なんです」
【スピーチ起こし】
まず、みなさん、本当に、ありがとうございました。
私がAKBに入ってから今年で10年が経ちます。7回目の総選挙。最後の総選挙でした。
1期生として入ってきて、たくさんのメンバーの卒業を見送ってきました。
いろんな葛藤やいろんな思いがありました。
そして私は、入って1年くらいの時に、あることに気づきました。
私はこのグループでは、1番になれないということです。
みんなすごくて。カリスマ性があって、絶対的人気があって。。
私は、歌手になりたくて芸能界を目指しました。
たくさんオーディションに落ちました。そして、受かったのがAKB48でした。
歌手になりたいけど、アイドルになりました。
かわいいとか、アイドルとか、全然わからなくて、どうすれば人気が出るのかとかも全然わからなくて。でも、このグループがすごく好きになったから、すごくがんばりたいなと思って、気付いたらキャプテンになって、総監督になっていました。
そして総選挙があって。私なんかが1位になりたいなんて言っちゃいけないな、なんて思いました。
グループが好きだからこそ、グループの先を見ました。この人がセンターになった方がいいな。この人が次に1位になった方がいいんじゃないか。自分のことなんて、どうでもよかったんですけど。。
でも、きっとここにいるメンバーみんなが思っていることを私もいっしょに思っています。1位になりたいって。やってみたいなってことです。
私は最後の総選挙で、始めて「1位になりたい」と言いました。
たしかに目標としていた順位には届かなかったし、ここまで呼ばれなかったから、1位になろうって思ったけど。
でもね、今、本当に清々しいです。
1位になりたいって言って、ファンのみなさんといっしょに一つの目標に向かってがんばってこれたことがとてもうれしいです。とても幸せです。。
ここに立ったら何を言おうとずっと考えていました。何を言うのが正解なのか。最後の総選挙でみんなに何を残せるのだろうと。
なので、ここからは、ぜひメンバーに聞いてもらいたいなと思います。
私はメンバーに残したい言葉があります。
たぶん、みんないろんな活動をしていて、悔しいなとか、がんばっても、100がんばっても1しか評価されないなとか、たくさん矛盾を感じていると思います。
でもね、人生というのはね、きっと矛盾と闘うことなんだと思います。
いろいろ思うことはあると思う。
でも、頑張らなきゃいけない時があるし、頑張らなきゃいけない時っていうのが一瞬ではないということをみんなには覚えておいてほしな、と思います。
272人、今回立候補しました。呼ばれたのは80人でした。
呼ばれなかったメンバーは、ではがんばっていなかったのか?違います。みんながんばってます。劇場公演に立ち続け、学業を両立してがんばって、自分がやらなきゃいけないことといっしょにがんばってるんです。
でも、ここに立てるのは80人なんです。
だから、きっと、AKBグループにいればいるほど、がんばり方が分からなくなると思います。
どうがんばったら選抜に入れるのか。どうがんばったらテレビに出れるのか。どうがんばったら人気が出るのか。みんな悩むと思うんです。
でもね、未来は今なんです。
今を頑張らないと、未来はないということ。がんばり続けることがすごく難しいことだって、すごく分かってます。でも、がんばらないと始まらないんだってことをみんなには忘れないでいてほしいんです。
私は毎年、努力は必ず報われると、私高橋みなみは人生をもって証明します、と言ってきました。
努力は必ず報われるとは限らない。そんなの分かってます。
でもね、私は思います。
がんばっている人が報われて欲しい。
だから、みんな目標があると思うし、夢があると思うけど、そのがんばりが、いつ報われるとか、いつ評価されると分からないんだよ。分からない道を歩き続けなきゃいけないの。きついけどさ、でもね、だれも見てないとか思わないでほしいんです。
絶対ね、ファンの人は見ててくれる。これだけは、私のAKB人生の中で本当に言い切れることです。
だから、あきらめないでね。
松村がまさか私の名言を言ってくれるとは思わなかったんですけど。
そうね、ネタにされるよね、キレイ事だもんね。
でもね、今年も、卒業してからも言わせてもらいます。
これが高橋みなみの総選挙ラストバージョンです。
努力は必ず報われる
と、私、高橋みなみはこれからも人生をもって証明します。
ありがとうございました。
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